2007年09月24日

風林火山のココロ

大河ドラマもいよいよ佳境。
川中島の合戦の火蓋が落とされようとしています。

『風林火山』はあまりにも有名な言葉です。
信玄率いる武田軍のスローガンであります。
もとは孫子の言葉であることも良く知られているところ。

其疾如風(疾(はや)きこと風の如く)

其徐如林(徐(しずか)なるごと林の如く)

侵掠如火(侵掠すること火の如く)

不動如山(動かざること山の如く)


この言葉は、これで完結しているものではありません。
実は前後に言葉がある。

軍師山本勘助は、風林火山の章がある「軍争篇」の中から韻を踏んだ一部を切り取って『お館様』に示したと言えそうです。
前の言葉を紹介します。

故に兵は詐を以って立ち(戦争は敵の裏をかくことを中心とし)

利を以って動き(利のあるところに従って行動し)

分合を以って変を為すものなり(分散や集合で変化の形をとっていくものである)


故に其の疾きこと…
と続きます。
韻を踏んだ言葉は風林火山にとどまらず、さらに続きます。

難知如陰(知り難きは陰の如く)

動如雷震(動くことは雷の震うが如く)


そして最後に結びます。

先知迂直之計者勝(迂直の計(謀略の代名詞)を先に知るものが勝ち)

此軍争之法也(これが戦いの原則である)


要はこの章は、戦い方のバリエーションを示したものと言えそうです。
しかも、その根底にはコンセプトを持つことが一番大切だと…
それは何かと言えば『敵に実体を知られない』ということです。

孫子は別の章で『兵は詭道(きどう)なり』と言っています。
簡単に言えば、相手の意表を突くことが大事だと。
まあ、騙せる相手は騙せと…

大河ドラマでも盛んに『調略(ちょうりゃく)』というセリフが出て来ますが、このことですね。
相手の「利」を誘い、『戦わずして勝つ』ことが最上の戦略と考えているのです。

風林火山のスローガンは、ここだけ切り取ると「強い軍隊」の象徴のようですが、実は相手の戦意を喪失させ、短時間かつ無傷のままで仕事(戦争)を終わらようとする、高度な戦略発想なのです。

あなたの中の風林火山。
戦略的に働いていますか?


↓今日の結論…↓
求めるは戦いではなく勝利!
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Posted by smt0222171232 at 11:22 │Comments(4)TrackBack(1)

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[NO.264]お坊ちゃまリーダーの末路【鳥瞰虫瞰】at 2007年09月24日 17:47
この記事へのコメント
こんばんわ。
というよりは、お帰りなさい。

「風林火山」は、妻のTV権が強いため
残念ながら、観れないです。

「風林火山」の前後を教えていただき
有難うございました。
より、言葉の持つ意味を感じることが
出来ました。
Posted by 万博パパ at 2007年09月24日 22:57
万博パパさん

早速ありがとうございます。
孫子は私の戦略発想の原点となる本です。
もう何十回と読んでいるのですが、読み返す度に新たな発見があります。
文庫本で数百円の本です。
ブック○フなら100円で売っていますね、きっと。
読んで損はないと思います。
出会う人にそう申し上げているのですが、あまり読む人はいないようです。
「兵は詭道なり」なんて言葉から、策士の指南書のように思われるのですかね。
シェイプアップされた筋肉美の本ですよ。
是非一度!
Posted by kojima at 2007年09月24日 23:05
こんにちは、LAビジネスウォッチャーズのマッチ棒です。風林火山の前後に言葉がついていた事は初耳です。面白いですね。
また寄らせてもらいます。
Posted by LAビジネスウォッチャーズ at 2007年09月25日 04:23
LAビジネスウォッチャーズさん

「風林火山」のフレーズは、言ってみれば歌謡曲のサビに当たる部分ですね。
ここだけ読むと本質とは違う理解をしてしまう恐れがあります。
こうしたことは他でも起こりがち。
やはり常に前後左右の存在を意識することが大事ですね。
ありがとうございます。
Posted by kojima at 2007年09月25日 08:29